発達障害って具体的にどんな症状なの?
と、気になったあなた!
こんにちは
ファミリーシップ・サポートの嶋根徹哉です。
発達障害とか、発達グレーゾーンという言葉は聞くけれど、
具体的にどんな症状が発達障害になるのかよくわからないと思います。
僕も全然分かりませんでした。
そこで、発達障害の一覧を通して、発達障害とは何か?ここをお届けしたいと思います。
発達障害の一覧
発達障害とは、生まれつきの脳機能の発達に偏りがある障害になります。
得意なこと不得意なことが顕著であったり、集団生活やコミュケーション、対人関係が上手くいかず、社会生活が困難になることもあります。
発達障害は外見からは分かりにくく、その症状や困りごとは十人十色で人それぞれです。
そして、
発達障害とは、主に3つの種類に分けることができます
それは、
・自閉症スペクトラム障害(ASD)
・ADHD(注意欠如・多動性障害)
・学習障害(LD)
そして、
その他の発達障害として、
・チック症
・吃音(きつおん)
があります。
自閉スペクトラム症とは
自閉症スペクトラム症とは、
対人関係が苦手・強いこだわりといった特徴をもつ発達障害の一つです。
コミュニケーションで、言葉や視線、表情、身振りなどを用いたやり取りや、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを読み取ったりすることが苦手です。
また、特定のことに強いこだわりをもっていたり、感覚の過敏さを持っている場合もあります。
では、我が子が自閉症スペクトラムの傾向があるのか?
主な自閉スペクトラム症のサインや症状として
0歳から3歳ぐらいでは、目を合わせない、指さしをしない、微笑みかえさない、あとおいがみられない、
ほかの子どもに関心をしめさない、言葉の発達が遅い、こだわりが強いといった様子が見られる、といったサインや特徴があります。
そして、保育所や幼稚園ごろになると、一人遊びが多く集団活動が苦手でかんしゃくを起こすことが多い。
言葉の発語が遅い傾向があるけれども、遅くない場合でも、自分の興味のあることばかりを話す。
相手との相互的に言葉をやりとりすることが苦手で一方通行になる場合がある。
また、自分が興味があることには異常な集中力を発揮します。
例えば、パズルや電車、ミニカーやビデオなど、興味があることには、毎日何時間でも熱中します。
小学生になってくると、初めてのことやルールが変わってしまうことが苦手で、環境になじむのに時間がかかる。
空気を読むのが苦手で、冗談も通じにくいので、友達とのトラブルも増えてきます。
また、偏食が強い傾向もあり、対人関係や集団生活になじめず、孤立してしまう子もでてしまいます。
思春期や青年期になると、さらに微妙な対人スキルを求められることも増えて、対人関係の悩みが強くなっていく人もいます。
就職してからも仕事が臨機応変にこなせない。空気が読めず対人関係に悩み、心に不調がでてしまう人も!
なので、もし我が子が自閉症スペクトラム症かもしれないと思ったら、診断を受けることをおススメします。
幼児期であれば療育を通して、対人スキルや適応力を伸ばすことが可能です。
就学してからでも自閉症スペクトラム症だと分かっても、学校と協力することは可能で、
その子にあったサポートを考えて行くことが大切です。
自閉スペクトラム症は治療する薬がないからこそ、子育てには様々な工夫が必要です。
なので、支援者や医療関係者などの専門家とともに、子どもの歩みを養育者とともに見守り、考えていくことが大切です。
注意欠如・多動症(ADHD)とは
注意欠如・多動症(ADHD)とは
不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(思いつくと行動してしまう)といった症状が見られる障害です。
なので、発達年齢に比べて、落ち着きがない(多動性)や、待つことができない(衝動性)、注意が持続しにくい、作業にミスが多い(不注意)といった特徴があるなら、注意欠如・多動症(ADHD)の可能性があります。
多動性や衝動性に不注意は全部が見られる場合もあれば、どれか1つが見られる場合もあります。
では、我が子は注意欠如・多動症(ADHD)の傾向はあるのか?
主な注意欠如・多動症(ADHD)のサインや症状として
落ち着きがなく座っていても手足をもじもじする。
座っていることができず席を離れてしまう。
おとなしく遊ぶことが難しく、しゃべりすぎてしまう。
順番が待てなくて、他人の会話やゲームに割り込む行為がある。
学校の勉強でケアレスミスが多い。
課題や遊びなどに集中し続けることができず、やるべきことを最後までやりとげられない。
話しかけられていても目を合わせないので、聞いていないように感じる。
課題や作業の段取りが苦手で片付けも苦手、整理整頓が不得意。
集中力が必要なことを避ける傾向があり、宿題や課題に取り組みにくい。
また、忘れ物や紛失が多く気が散りやすい。
大人になって困るのが、計画的に物事を進められない。
そわそわとして落ち着かなく、他のことに気を取られたり、考えてしまう。
キレたり、落ち込んだり、感情のコントロールが難しいこともあり、
人によって症状の現れ方に偏りがある。
なので、気分の波が激しく精神的な不調を伴うこともあります。
なので、もし我が子が注意欠如・多動症(ADHD)かもしれないと思ったら、診断を受けることをおススメします。
そして、注意欠如・多動症(ADHD)なら、集中して課題に取り組んでもらうために、褒め方を工夫したり、短い言葉で指示したりするのがコツです。
そのためには、増やしたい行動と減らしたい行動を整理しておくことが大事、
整理しておくことで効果的な褒め方叱り方や指示の出し方が分かってきます。
例えば、宿題や勉強に集中して欲しいと思ったら、
子供が目移りしてしまう好きな遊び道具やゲームを事前に片づけたり、一度にこなさなければいけない量は少なめに設定したり、休憩をとるタイミングをあらかじめ決めておくと、最後までやり抜けることができます。
注意欠如・多動症(ADHD)の子の特性に合わせた環境を作れれば、子供も自分の特性を理解し、対人関係のトラブル回避につながります。
学習障害(LD)とは
学習障害(LD)とは
全般的な知的発達に遅れはありませんが、『聞く』『話す』『読む』『書く』『計算』する又は『推論』する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものです。
主に3つに分類できます。
読字障害(ディスレクシア)/読みの困難
書字表出障害(ディスグラフィア)/書きの困難
算数障害(ディスカリキュリア)/算数、推論の困難
苦手分野以外の知的能力に問題が見られないことが多いため、学習障害は発達障害の中でも判断が難しい種類の障害です。
なので、小学生に上がってから気づかれることが多いです。
では、我が子は学習障害(LD)の傾向はあるのか?
主な学習障害(LD)のサインや症状として
『読む』、『書く』、『計算』するなど特定の事柄のみが難しい状態なので、
宿題を通して観察すると分かりやすいです。
わが家の子供も、保育園の時は発達が遅れているなぁって感じていたけど、3月生まれだからこんなもんなのかな?と思い、見過ごしていました。
それが、小学生になると状況は一変。
勉強にまったくついていけなかったの。
ひらがなが書けない。鏡文字や勝手文字になる。
小さい『ゃ』『ゅ』『ょ』が理解できない。
音読も1音ずつしか読めない。単語として理解できない。
+、−の記号が理解できない
数字の大小が分からない
文章問題がわからない
など、勉強面が困難でした。
そして、教えてできたことでも次の日にはできなくなっている
問題の形式が変わったら解けない、など。
同じことを何度も何度も教えても、3歩進んで2歩下がるそんな感じでした。
だからこそ、
子供が学習障害なら教え方の工夫が必要。
読むことが困難な場合は大きな文字で書かれた文章を指でなぞりながら読んだり、
耳で覚えられるなら読み聞かせながら、復唱させてるのも効果がありました。
文章が読めなかったので、音声教材(電子教科書)を利用するのも有効です。
書くことが困難な場合、小さく書けないので、大きなマス目のノートを使ったり、ICT機器を活用したりすることも有効です。
計算が困難な場合、文字や数字だけだとイメージできずに悩んでしまうので、
絵を使って視覚化たり、実際のモノ(果物やコイン)を使って触覚を通して覚えるなど工夫が必要です。
学習障害は、気づかれにくい障害でもあります。
子どもにある困難さを正確に把握し、決して子どもの怠慢さのせいにしないで、適切な支援の方法について情報を共有することが大事です。
僕は子供の怠慢だと思い、厳しく叱りつけてしまう失敗をしました。
叱れば叱るほどできなくなる悪循環になってしまうので、注意してください。
チック症とは
チックは、思わず起こってしまう素早い身体の動きや発声です。
まばたきや咳払いなどの運動チックや音声チックが一時的に現れることは多いです。
チックかもと思っても焦ることなく、そっと経過をみておいてよいそうです。
我が子も保育園のとき、誰かと会話するとき瞬きが異常に多くなることがありました。
体質的にさまざまな運動チック、音声チックが1年以上にわたり強く持続し、日常生活に支障を来すほどになることもあるなら、その場合にはトゥレット症と呼ばれるそうです。
では、我が子はチック症の傾向はあるのか?
主なチック症のサインや症状として
まばたきが多い。
目を合わせられない、顔をしかめる。
言葉がどもるなどがあります。
ただ、すぐにチック症だと決めつけてしまうのは危険で、
まばたきや咳払いなどの運動チックや音声チックが一時的に現れることは多くの子どもにあることで、まずは指摘をせず、様子をみましょう。
けれども、多彩な運動チックと音声チックが1年以上にわたり強く持続し、日常生活に支障を来す場合はトゥレット症かもしれないので、診断を受けることをおススメします。
ちなみに我が子は小学生になるとチック症状は落ち着いていきました。
そして、症状は典型的には10-15歳ぐらいに一番強くなるそうで、成人になっても強い症状を継続することがるそうです。
トゥレット症は、体質的なチックで、その症状を制御することはごく短時間しかできないそうなので、
そのことをまず周囲の人が理解することが大切です。
チックが現れそうな衝動が起こったときにチックと拮抗するような動きをする(ハビットリバーサル)や薬物療法が実施されるそうです。
トゥレット症に有効性が認められた薬は日本にはありませんが、統合失調症の薬などが有効であるそうです。
吃音とは
吃音(きつおん)とは、
滑らかに話すことができないという状態をいいます。
音をくりかえしたり、音が伸びたり、なかなか話し出せないといった、さまざまな症状があります。
吃音のよくある誤解が、本人の精神的な弱さや厳しい子育ての結果、吃音になってしまうということ。
吃音も発達障害に含まれるので、子供や自分を責めてはいけません。
そして、就学前にみられる吃音は数年の間に軽減することが多いそうです。
けれども、長期に持続する子どももいます。
吃音は体質的な要素が強いので、からかいやいじめの対象となっていないか、学校と情報を共有しておくことが大切です。
そして、学校などの発表などで本人の苦痛となっていないかも把握し、
環境を整えることも大切です。
吃音の治療として、言語聴覚療法や認知行動療法が実施されるそうです。
まとめ
発達障害とは、生まれつきの脳機能の発達の偏りによる障害と言われています。
なので、育て方が悪いとか、家庭環境が悪いと落ち込まないでください。
発達障害のことを知らないと、「自分勝手」「わがまま」「困った子」などと捉えられ、「怠けている」「親の育て方が悪い」などと批判されることがあります。
だからこそ、
発達障害の正しい知識を手に入れて、子供の特性にあった環境を子供や学校、地域や専門医と連携していくことが大切です。